会社の女の子でちょうど結婚適齢期のAさん。友だちの結婚式が目白押しで「ご祝儀貧乏になっちゃう」と嘆いていたから「あらAさんだってもう直ぐご祝儀を貰う立場になるんじゃないの?」と尋ねました。
Aさんには大学時代からお付き合いしている男性がいるのですが「私はまだ先です。長過ぎた春になっちゃうかもしれない」とポツリと呟きました。
何となくこれ以上突っ込んで聞いてはいけない気がして違う話題に話を変えました。

週明けAさんは3日間会社を休みました。休んだ理由は風邪で熱が下がらないとのことです。
そしてAさんが出社しました。同僚たちは皆Aさんの体調を気遣っていましたがAさんは「大丈夫です」と微笑むばかり。でも熱のせいか、まだ瞼が腫れているようでした。
「無理しないで。まだ熱があるんじゃないの?目が腫れぼったいよ」とAさんに言いました。するとAさん「ずっと泣いていたから」と小声で言いました。
またこれ以上突っ込んではいけないと思って話題を変えようとしたのですがAさんは「カレと別れました」と言い「でも大丈夫。いっぱい泣いたから」と続けました。
そういう時って何て声をかけて良いのか分からないですよね。私はただ「そうなんだ」としか言えませんでした。

勤務時間が終わり会社を出る前にトイレに寄りました。そこで手を洗っているとAさんが入ってきて彼との話をし出しました。歳の近い同僚より歳の離れた私の方が話しやすかったのでしょう。

友人の結婚式に出席した後、彼に会ったそうです。そして彼に今日の結婚式の話をしました。
その日出席した結婚式の新郎が新婦にしたプロポーズは二人で富士山に登った時です。二人とも登山は初めてだったけれど新郎が頂上でご来光をみられるようなプランを登山経験者に聞いて立て新婦をかばいながら富士山を登り、頂上でご来光を迎え「結婚しよう」とプロポーズしたとか。
そうしたらAさんの彼氏は「プロポーズするため綿密に計画を立てたんだな。でも俺には無理だ。俺まだ結婚する気ないし。お前もそろそろ歳だから、他にいい人探して幸せにしてもらいな。俺はお前を幸せにできないから」と言ったそうです。

最近ギクシャクしていたんでフラれる日は近いとは思っていたようです。私が「カレは結婚願望ない人なんだ。独身主義者なんだ?」ってAさんに聞くと「違います。私と結婚する気がないだけです。他に好きな人ができたようです。長く付き合っていれば分かります」
Aさんの瞳から涙がポロっと零れ落ちました。私はかける言葉を探すことができませんでした。こんな時、気の利いた言葉をかけてあげられない自分にガッカリしてしまいました。

とりあえず自分の話をしました。
お見合いパーティーに行き始めたこと、そこで出会った男性のこと。
笑い話も織り交ぜてとにかくマシンガントークです。

すると、彼女も少し笑ってくれて、少し嬉しかったです。
最後は、今度二人でお見合い行こう!と盛り上がって終わりました。

とにかく、Aさんの笑顔を見れたことは良かったです。
これからも、あまり落胆せずに前を向いていて欲しいです。